阪神育成ドラフト1位の九産大・岩田将貴投手(22)が17日、福岡市内のホテルで入団交渉に臨み、支度金200万円、年俸300万円で合意した。「『岩田が投げれば絶対に勝てる』といわれるピッチャーになりたいです」と将来の目標を語った。

岩田将は打者に背中を向けるほどひねり、インステップで左サイドから投げるが、運命の出会いがあった。福岡ボーイズに所属していた13年夏に日本選抜に選ばれ、米ロサンゼルスに遠征。チームの代表を務めた野茂英雄氏から投球フォームについてアドバイスを受けた。「当時はそんなに変則的なフォームではなかったし、普通のただのサイドスローなだけだった。野茂さんがキャッチボールをしていたので、最初は憧れとして体をひねることを始めて、それが今となっては武器になっているからありがたいなと思います」。独特な投球フォームである野茂氏の「トルネード投法」を参考にしたのが、岩田将の原点だった。

育成出身の投手では巨人で9年連続60試合以上登板を果たした山口鉄や、ソフトバンクのエース千賀がいる。「自分自身も負けないくらいの活躍をしたいなと思います。今回のドラフト指名で自分がひとりだけ育成指名なので、これ以上、下がることはない。上だけを見て頑張りたいと思います」。楽しみな左打者キラーが虎に加わった。(金額は推定)