静岡高時代に主力として春夏計2度、甲子園に出場した慶大の斎藤来音外野手(1年)が、地元に帰ってきた。第1試合の静岡大戦、第2試合の静岡商高戦に出場し、2戦計7打数2安打。草薙球場でのプレーは、昨夏の高校野球県大会決勝・駿河総合高戦以来、1年4カ月ぶりで「ロッカーやベンチ、打席が懐かしく、改めて自分のホームグラウンドだなと感じた」と感慨にふけった。

感覚を取り戻すのに時間がかかったのか、1戦目は無安打。それでも2戦目に2安打を放ち、球場へ訪れたファンを沸かせた。今夏以降、打撃の調子を崩していたが「今日の打席では感触が良く、いいものをつかめているなと感じた。ヒットは2本とも、難しい球をうまく左前に運べた」と手応えを語った。

チームは、優勝が懸かった今秋の東京6大学リーグ最終週で早大に連敗し、ライバルに逆転優勝を許した。その試合をスタンドで眺めた斎藤来は「自分たち1年生も、早稲田は特別な相手なんだと思うきっかけになった」と振り返る。現在は堀井哲也監督(58=韮山高出)の指導を受け、課題の打撃を特訓中。「監督に教わった技術を自分のものにし、リーグ戦に出られるようにしたい」と決意を示した。【河合萌彦】