西武が、今季国内フリーエージェント(FA)権を取得した増田達至投手(32)に、最大4年総額12億円超えの大型契約を提示していることが22日、分かった。

複数の球団関係者の話を総合すると、すでに交渉の場で提示された模様。球団は守護神として今シーズン自己最多33セーブを挙げ、最優秀救援投手のタイトルを獲得した増田に、来季のリーグV奪還に不可欠な戦力として、最大限の評価を示した。

契約年数が球団の評価を物語っている。投手では過去には、岸(現楽天)に3年契約を提示したことはあるが、4年は球団史上最長とみられる。この異例ともいえる提示が、増田への誠意だった。32歳で迎えた今季は、48試合に登板し5勝0敗33セーブ、防御率2・02。無敗で走り抜けた。無敗でのセーブ王は97年佐々木(横浜)、09年武田(日本ハム)に続く史上3人目。練習でも試合でも、日々、高い意識で取り組む姿勢に、年齢には関係なく長期オファーを出した。球団は宣言残留も認める方針。近年、FAによる戦力流出が続いており、全力で引き留めを図る。

増田はこの日が秋季練習最後の参加となった。今後は自主練習を続けていく。今季を振り返り「変則でスタートして、調子の波はあったけど、うまく乗り越えられたが、自分自身はもうちょっとできたかなと思う」と話した。FA権行使については「タイミングが来れば、話したいと思います」と話すにとどめた。