日本ハムのドラフト6位、JFE東日本の今川優馬外野手(22)が、焼き肉食べ放題プランで家族に恩返しする。27日、千葉・蘇我市内の同社で契約金2500万円、年俸840万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。4男2女の6人きょうだいの長男は「家族なしでは、ここまでこられなかった。家族全員で、つかんだ夢」と、契約金の使い道は家族に絞っている。

感謝の思いを、肉として振る舞う。舞台は、大学2~4年までアルバイトしていた焼き肉店の徳寿・藻岩店。今川家の行きつけながら、8人家族ということもあり「いつも遠慮しがちだった」。悲願のプロ入りを果たし「好きな物を食べていいぞ!と、兄らしく」と大盤振る舞いを計画している。当時はアルバイト禁止ながら、大学と店側には経済的理由で特別に認めてもらった感謝もある。「いつかプロになったら、宣伝してほしいと言っていた」と最初の目標をかなえた。

孝行息子の恩返しは、始まったばかり。「もう少し順位が良くて(契約金に)余裕があれば、父に車や家を買ってあげたかった」と苦笑い。プロでの実績を積み上げ、少しずつ返していく。外野の定位置奪取は、狭き門だと自覚している。「誰よりもコツコツやらないといけない。1日でも早く、あの札幌ドームでプレーしている姿を見せたい」。プレーと胃袋で、家族を大満足させる。【田中彩友美】