中日大島洋平外野手(35)が28日、ナゴヤ球場で契約更改交渉に臨んだ。3年契約の1年目を終え、現状維持の2億5000万円(金額は推定)でサイン。2年連続最多安打のタイトルを受賞したバットマンは、2年目根尾を自らが主催する自主トレで鍛えるプランを明かした。

「いままでのメンバーはいっしょですが、プラス根尾君が来たいと。大阪にいけるなら連れていこうと思っている」

毎年1月に社会人時代に所属した大阪・日本生命グラウンドで行ってきた自主トレ。遠藤、高橋らが同行してきたが、来年の新メンバーに根尾を加える計画だ。根尾は今年1月に大阪桐蔭の先輩平田と米国自主トレを敢行。しかし、平田は成績不振から単独での自主トレに変更した。平田からの相談と、根尾からの直訴を受け大島は快諾した。

根尾は今季1軍初安打を放ったが、9試合23打数2安打で2年目を終了。伸び悩む根尾を「(根尾は)速い球にまだついていけていない。1年目は速い球を打とうとボール球を振っていた。今年は見逃しはできているが、速い球が前に飛んでいない」と分析した。その上で「その辺を話できれば。何かの参考になってくれればいい」。同じ左打者の安打製造機は、悩める後輩に手を差し伸べた。

今季146安打で2年連続最多安打のタイトルを獲得したが、ベテランは自らを律する。得点圏打率2割2分4厘は規定打席到達者リーグ27人中25位。右投手との対戦打率2割8分は、対左投手の3割8分3厘に対し1割以上下回る。「見つめなおす」と来季を見据える。1月の大島塾からは高橋が今季、初の年間3割に到達、遠藤は2年連続1軍に定着した。大島も2000安打まで、412安打に迫る。ベテランの生きざまが根尾にどう化学反応を起こすか注目される。