5年連続日本一を目指すソフトバンクは3日、来季のヘッドコーチに、球団OBで前日本代表監督を務めた小久保裕紀氏(49)の就任を発表。ペイペイドーム内で就任会見を行った。

小久保氏は「あらためて、ホークスのユニホームを着させてもらう。恩返しの機会をいただいた。野手強化の底上げを一番やってほしいというお言葉をいただいた。ワクワクしています」と意気込みを語った。

1993年(平5)ダイエー逆指名でのドラフト2位で入団。王貞治監督が就任した2年目の95年には28本塁打でパ・リーグの本塁打王を獲得。97年に36本塁打、114打点、打率3割2厘を達成。打点王を獲得し、4番主砲として活躍した。選手会長としての強烈なリーダーシップを発揮し、グラウンドだけでなく、チームの精神的支柱として貢献した。

無償トレードで04年から巨人に移籍したが、巨人でも移籍選手としては初の主将を任されるなど人望の厚さには定評がある。06年オフにFAでソフトバンクに復帰。秋山監督からはキャプテンに指名されるなど11年のリーグ優勝&日本一に輝き、日本シリーズではMVPを獲得した。12年に2000安打も達成。このシーズン限りで現役を引退した。

13年10月には常設された「侍ジャパン」の監督に就任。17年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で4強に導いた。

勉強家で、向上心も高く、ダイエー時代は主軸にもかかわらず春季キャンプで居残りロングティーをこなす努力家でもある。

球団は現役引退後から、将来の幹部候補生として期待しており、今回ヘッドコーチ就任は工藤監督後も見据えた入閣ともみられている。