日本ハムは3日、来季の新外国人投手としてロビー・アーリン投手(30=前ブレーブス)と契約合意したと発表した。

1年契約で年俸8000万円プラス出来高払い。メジャー通算13勝左腕は制球力に定評があり、140キロ台中盤の直球にカーブ、チェンジアップを交えた投球術が売り。栗山英樹監督(59)は先発として起用する方針を示し、大きな期待を寄せた。(金額は推定)

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日本ハムが、手薄な先発左腕の補強に成功した。メジャー通算13勝のアーリンは、球団を通じて「これは私が野球選手として成長できる大きなチャンス。与えられた役割を十分に果たし、チームの勝利、その先の優勝に貢献できるよう精いっぱい努力していきます」とコメントした。30歳の技巧派サウスポーは日本での新たな挑戦が決まり、早くも心を躍らせた。

経験は豊富だ。22歳だった13年にメジャーデビューを果たした。先発、中継ぎともに経験しており、今季までにメジャー通算115試合(先発43試合)に登板し、13勝20敗、防御率4・85。栗山監督も「22歳でメジャーデビューし、大舞台での経験も重ねているため、日本の野球への順応も早そうです」と期待する。

力ではなく技で打者を翻弄(ほんろう)する技巧派。同監督も「『投球術を心得ている』というのが、アーリン投手の第一印象です」。直球は140キロ台中盤で、カーブやチェンジアップなどを交えた投球術は、高い制球力がベースにあるという。「豊富な球種を駆使し、自ら『攻め方』を組み立てられる力は目を引きます」と指揮官も高評価。150キロ超え連発のパワー投球が全盛の時代で、一線を画す特長を持つ。

今季、チームの先発左腕が挙げた勝利数は、わずか5勝(河野3勝、加藤1勝、上原1勝)だった。補強ポイントを埋め、現有戦力にも刺激を与えることになりそうなアーリン獲得が、ロニー・ロドリゲス内野手(28=ブルワーズ傘下)に続く今オフの補強第2弾となった。

 

◆ロビー・アーリン 1990年10月8日、米国カリフォルニア州出身。米スコッツバレー高から、09年ドラフト3巡目でレンジャーズ入団。13年にパドレスでメジャーデビュー。今季はパイレーツで2試合登板後、8月にウエーバー公示されてブレーブスへ移籍。メジャー通算は115試合、13勝20敗、防御率4・85。マイナー成績は通算134試合、33勝21敗、防御率3・97。183センチ、86キロ。左投げ右打ち。