山田哲に弟子入りして打撃を磨く。広島小園海斗内野手(20)が3日、広島・廿日市市内の大野寮で契約更改を行い、200万ダウンの800万円(金額はいずれも推定)でサインした。

高卒1年目の昨季は1軍で58試合に出場して4本塁打を放ち、今季は田中広との遊撃争いも注目された。だが開幕を2軍で迎え、1軍出場はわずか3試合。先発は1度もなく、6打数無安打に終わった。「やっぱり自分の力は全然(ない)と感じた。悔しい1年だったので、来年に返したい」。宮崎でのフェニックスリーグでは視察した佐々岡監督から厳しい言葉をかけられ、より危機感を強く持った。

停滞感を打ち破るため、「宝塚リトル」の先輩、ヤクルト山田への弟子入りを決めた。「野球もそうですけど、試合前の入り方だったり、ルーティーンとか、食事面とか、そういう面でどういう考えをされているのか。いろんなところで情報を得られるようにやっていきたいと思います」。シーズン終了後、1月の合同自主トレ参加を電話で直訴。トリプルスリー3度達成の技を肌で感じ、来季への糧にする覚悟だ。

3年目の来季を勝負のシーズンと位置付ける。「もちろんショートのポジションを狙いに行くけど、どこでもいい。まずはしっかりと1軍で戦力になれるように。そこの気持ちを忘れないよう強い気持ちを持ってやっていきたい」。シーズンの悔しさはシーズンでしか晴らせない。【前原淳】