西武に即戦力として、粗削り左腕が加わった。ドラフト2位指名を受けたNTT東日本・佐々木健投手(24)が6日、来季の契約に契約金7000万円、年俸1350万円で合意した。

都内のザ・プリンスさくらタワー東京で交渉後、会見に臨んだ佐々木は「結果がすべてだと思う。西武の左投手といえば菊池雄星投手(現マリナーズ)。真っすぐで押して変化球で圧倒するスタイルにあこがれています」と、金びょうぶを背に目標に掲げた。

荒々しい投球に、大きな可能性を秘めている。潮崎哲也編成ディレクターは「スケールの大きさ魅力。社会人ではこぢんまりとまとまっている選手が多い中で、粗削りで今よりもさらにスケールアップしてくれる期待がある。粗削りで1番懸念されるのはコントロールだが、プロの投手を見て勉強すれば、改善できる。リーグを代表する投手になってほしい」と期待を寄せた。最速152キロの直球に加え、はさんで握る落差のあるチェンジアップが武器。小さくまとまらず、大きく育てる下地のある西武において、先発ローテーション入りの可能性は十分ある。

日本海に面した青森・つがる市にある県立木造高出身者初のプロ野球選手。青森出身では、富士大の先輩でもある西武外崎修汰、今季引退したロッテ細川、種市の名前を挙げ「最近増えている中で、一員になれることがうれしい。僕の小さい頃から考えると、青森からプロ野球選手になるなんて、夢のまた夢ぐらいの話だった」と郷土愛は人一倍強い。富士大、NTT東日本を経てプロの扉をこじ開けた。

ルーキーイヤーからパ・リーグの猛者を相手に1歩も譲る気はない。「今年タイトルを取った(楽天)浅村選手、(日本ハム)中田翔選手は威圧感もあると思いますし、ちびらずにどこまで戦っていけるかすごい楽しみです。コントロールは気にせず、自分のベストな球をストライクゾーンに投げていった中でやってきた。強さは第一に求めたい」。投げる山賊に名乗り上げる。(金額は推定)