日本ハム金子弌大投手(37)が先発投手として再起を期す。17日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸1億8000万円から減額制限(年俸1億円以上は40%)を大幅に超える約80%ダウンの年俸3500万円プラス出来高払いでサインした。今季は中継ぎ中心だったが、球団に先発再転向を直訴。14年沢村賞右腕は得意としてきた役割に専念して、チームの覇権奪回に貢献することを誓った。

契約更改後の会見を終えた帰り際、金子は来季年俸について自ら切り出した。「みなさん、びっくりすると思います。80%くらいのダウンです」。1億8000万円から1億4500万円ダウンという大減俸を受け入れた。18年は年俸6億円だったが、来季は出来高払いは付くが、3500万円でサインした。

主に中継ぎとして34試合登板も防御率は5・11と期待されたパフォーマンスとは、ほど遠かった。

金子 全く結果を残せなかった。申し訳ないと思う。(球団から)頑張ってくれたとは言われたんですけど、そんなこと言ってほしくないといったら変ですけど、そんな感じです。

海外FA権を保有するが、行使する気はなかった。このままでは、中継ぎ希望を受け入れてくれた球団に申し訳が立たない-。来季、チームに貢献するために何ができるかを考え、気持ちを伝えた。

金子 来年はもう1度、先発投手としてやらせてくださいと伝えました。いかに結果を残すかと考えた時に、先発なのかなと自分で答えを出したつもりです。

球団からは了承を得た。オリックス時代から、先発適性を見込まれて結果を残してきたが、もともと中継ぎ志望。今季は自分の気持ちを正直に伝え、起用法も希望が通ったが結果を残せなかったことで「わがままを言ってしまったなと思います」と反省した。

適性十分の先発として再出発する。こだわるのは「試合数と勝率」。先発ローテを守り、貯金もたくさんつくる。誰もが知る、頼りになる「先発金子」としてチームを覇権奪回に導く。(金額は推定)