沈黙のヤスアキ-。DeNA山崎康晃投手(28)が22日、横浜スタジアムで契約更改交渉に臨み、7000万円減の年俸2億8000万円でサインした。オンライン会見では入団7年目で初の減俸に悔しさをにじませつつ、来季の復活を誓い、あらためてメジャーへの思いも口にした。DeNAは全選手が契約を終えた。(金額は推定)

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17秒間の沈黙に、山崎の悔しさと雪辱への思い、プライドが垣間見えた。

今季は開幕から不安定で、7月末に守護神の座を三嶋に譲った。10月には初の2軍降格。40試合で0勝3敗6セーブ、防御率5・68。不本意な成績に終わった要因を問われると「不調の原因? どうなんですかね…」。普段は取材対応も滑らかな右腕が、珍しく17秒間も熟考。「そんなに、どうなんだろう…。皆さんが思っているほど深刻ではないかなと、僕自身、受け取っていますけど」と続けた。何を語っても言い訳にしかならないと考えたのか、具体的な要因は自らの胸にしまったが、入団以来、長らく守護神を務めてきた意地と秘めたるリベンジ精神は、オンラインの画面越しにも伝わってきた。

一方で昨年の契約時に明かしたメジャー挑戦の思いは「やっぱり強くありますね。どういうふうになるか具体的に話せないですけど、今後の野球人生、どういうふうに進んでいっても、自分のプレースタイルとファンのみなさまを大切にする姿勢を忘れずに頑張っていきたい」。守護神奪回については「クローザーに関しては、あえて言及する必要はないのかなと。しっかり練習して、健康でシーズンを迎えていければ、僕のパフォーマンスは必然的に出てくるのかなという自信はあるので」と話した。

23年ぶりのリーグ制覇を目指す来季へ「まずは自分の体をしっかり健康第一で整えて。2月にはキャンプも控えていますし、オフは短いと思うので。しっかり体と心を準備させて、開幕に向けて頑張っていきたい」。ヤスアキが静かに闘志を燃やす。【鈴木正章】