阪神は23日、ラウル・アルカンタラ投手(28=韓国斗山)の獲得を発表した。推定年俸は200万ドル(約2億1000万円)で、2年契約とみられる。背番号は「44」に決まった。前日22日のチェン獲得発表に続き、今オフの新助っ人補強第2弾となった。

ドミニカ共和国出身の右腕は今季、韓国リーグで20勝(2敗)を挙げて最多勝を獲得。勝率9割9厘、27度のクオリティースタート(6回以上自責点3以内)もリーグトップと安定感は抜群。193センチの長身から繰り出される150キロ超の速球とキレ味鋭いスライダーが持ち味で、メジャーでも通算13試合に登板と経験も豊富だ。アルカンタラは球団を通じ、全力プレーを約束した。

「阪神タイガースでプレーする機会をいただいたことに感謝したいですし、素晴らしいチームの一員となることを誇りに思います。今は、タイガースのユニホームに袖を通してプレーすることに非常に興奮しています。チームの勝利に貢献できるように、常に全力でプレーすることをファンのみなさんに約束します」

先発陣の層が、さらに厚みを増した。チェン獲得で、課題だった先発左腕の補強に成功。西勇、秋山、青柳、高橋、藤浪らの先発候補に加え、ガンケル、ドラフト2位伊藤将らにも期待がかかる。

チームは来季も助っ人8人体制継続が濃厚。大筋合意のメル・ロハス・ジュニア外野手(30)、残留交渉中の守護神スアレスと、いずれも年内の正式合意を目指している。先発陣は連日の両腕獲得で、補強は完了。16年ぶりのリーグVへ、虎の投手王国が大きなカギを握る。【奥田隼人】