24歳の岡本が31本塁打、97打点で2冠王に輝いた。24歳以下のシーズンに本塁打王は15年山田哲(ヤクルト)以来24人、30度目。選手の少ない1リーグ時代や50年代は珍しくなかったが、外国人選手が増えた80年以降は減少。24歳以下で本塁打と打点の2冠は98年松井(巨人)以来7人、9度目だ。高卒の長距離砲にとって24歳は分岐点。24歳シーズンに王(巨人)は55本の記録をつくり、掛布(阪神)と松井は初の本塁打王になった。この3人を含め、高校(旧制中学含む)から入団して本塁打王を3度以上獲得した8人のうち7人は初キングが24歳以下。岡本も球界を代表する本塁打王への権利を得た。

東京ドームでプロ入り最多の19本打った。東京ドーム以外では5・17試合に1本だったが、本拠地では2・95試合に1本へペースアップ。東京ドームでの本塁打方向は左翼10本、中堅1本、右翼8本。他球場では1本しかない流し打ちの本塁打が8本あった。東京ドームで打った右翼方向への1発は18年4本→19年6→20年8本と増えており、本拠地では逆方向へ放り込むコツをつかんだのかもしれない。

3年連続30本塁打も達成した。昨年、30本塁打以上は14人いたが、試合数が減った今季は岡本、浅村(楽天)中田(日本ハム)の3人だけ。10本以上減らした選手が多い中、岡本は昨年と同じ本数を打った。24歳までに3年連続30本塁打を記録したのは松井以来5人目。同じ22歳からスタートした王は引退する80年まで19年連続、松井はメジャーへ移籍するまで7年連続記録したが、岡本は30本を何年続けられるだろうか。【伊藤友一】

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