楽天育成ドラフト1位の石田駿投手(23=BC栃木)が巨人桑田真澄投手チーフコーチ補佐(52)愛用のグラブで、1年目の支配下入りを狙う。

14日、仙台市内での新人合同自主トレが第2クールに突入。軽快な動きでメニューを消化した石田は「今までよりも練習の意味や大事さを感じていることができているので、すごく充実しています」と第1クールを振り返った。

サイド右腕が独立リーグ時代から使用する「ワールドペガサス」は、同コーチが現役時代に長年使用したメーカーで、17年12月にはグラブアドバイザリー契約を締結。現在でも桑田真澄モデルが販売されている。石田は中指と薬指にリングがついた“特別仕様”のグラブを使用し、「(手を)固定することによって、しっかりグローブを強く握れて、ボールに対して力を込めて投げることができる」と説明した。

同コーチよりも身長が6センチ高い180センチの石田は、同トレ2日目に行われた10メートルダッシュで、同1位の早川隆久投手(22=早大)と1位タイとなる1・71秒を記録し、第1クール最終日の垂直跳びでは64・7センチを計測して単独1位と、最速153キロの直球を生み出す下半身の強さを証明した。

PL学園(大阪)出身で卒業後から結果を残したエリートの桑田コーチに対し、石田は九産大(福岡)では1度も公式戦登板はなく、BC栃木を経てプロ入りした苦労人。「(桑田さんは)自分の目標でもあって、1軍で活躍してみんなが知るような選手になっていけたら」。最速160キロを目標に、プロの階段を上がる。【相沢孔志】