広島矢崎拓也投手が大野練習場の自主トレに合流した。

宮古島での自主トレを終えて、球団が定期的に実施するPCR検査を経て再始動。午前の練習最後には約20メートルの距離でのキャッチボールをおかわり。スライダーやフォークに加え、昨年フェニックスリーグから完全習得を目指しているカットボール、ツーシームも直球とほぼ同じ割合で投じた。「キャッチボールから割合を変えずに、普通に変化球も投げる状態の方が自信を持って投げられると思う。全部投げられる状態で、(試合では)ただ選択しているくらいの感覚の方が練習としての価値が高いかなと」。力強い真っすぐを生かすためには、変化球の精度向上は不可欠。課題克服の鍵は「無意識」にある。

昨年実戦から離れて動作解析など多方面からフォームを見つめ直す「2・5軍」で担当してきた飯田スコアラーは、矢崎のキャッチボールの相手を務め「バランスよく投げていました。やってきたことが継続できている」とうなずいた。1軍キャンプに向けて5年目右腕は「評価のためにどうにかするといっても、自分のできることをやるしかない」とやってきたことを信じて突き進む。【前原淳】