鉄腕から継承した背番号で、不動のリリーフになる。ヤクルトの長谷川宙輝投手(22)は、昨季限りで現役を引退した五十嵐亮太氏の背番号「53」を今季から背負う。「プレッシャーではありますけど、それを跳ね返せるような投球ができたらいいなとは思います」と意気込んだ。

ソフトバンクの育成から支配下登録でヤクルトに加入した昨季は、最速154キロの直球を軸に44試合に登板。飛躍の1年となった。このオフは自身の投球データを見返し「お股ニキさんと一緒に練習をやらせてもらって、スライダーの数値がいいということで。もっと使ってほしいという感じだった」。SNSを中心に野球を研究するプロウト(プロの素人)評論家からの“お墨付き”をもらい、手応えをつかんだ。

ヤクルトの「53」が似合う投手になるために、慢心はない。現在は新球フォークに磨きをかけている。昨季は5球ほどしか投じなかった変化球を、ここぞの場面で使える決め球へと成長させる。「今年はスライダーでカウントを取るのと違ったスライダーと、今試しているフォークでバッターを振らせられたら」と力を込めた。自主トレ期間で一定のレベルまではきたが、課題は再現性。「本当にまだ40、50%だと思います」。開幕までに投げ込みを重ね、100%の段階へ持っていく。