エース、元気です。広島大瀬良大地投手(29)が日刊スポーツのリモートでのインタビューに応じ、「順調過ぎるくらい順調」と仕上がりへの手応えを明かした。昨年9月の右ひじ手術を受け、今春のキャンプは初の2軍で宮崎・日南スタート。だが初日からフルメニューをこなすなど好調で、14日には術後初のフリー打撃を予定だ。今月中旬に予定される1軍と2軍の入れ替え日に向けた手応え、開幕投手への思いを語った。【取材・構成=前原淳】

-プロ入り初めて2軍で春季キャンプを迎えた

大瀬良 1軍で戦ってきた仲間、先輩が数多くいるので、刺激し合いながらやれています。「マイペースでやれ」とは言ってもらっていますが、僕の中ではマイペースでいいとは思っていません。僕のことだけでなく、若い選手もいる。彼らが勉強になる姿を意識しています。そう考えられるのも、自分の調整がうまくいっているからだと思います。

-キャンプ初日にブルペン入り。1月は「初日に入らないといけないとは思っていない」と言っていた

大瀬良 ケガをして迎えるキャンプなので(周囲に)行けますよ、というものを見せる意味合いもありました。ここは1軍キャンプではない。2軍にいる身なので、投げられる状態にあるのならと、入りました。

-初日は25球、3日は2度目のブルペンで45球

大瀬良 カーブ、スライダー、カットボールを投げました。球速も143キロくらい出ていたんですけど、手術明けの2度目のブルペでは十分かなと思います。

-ここまでの感覚は

大瀬良 球の質、球の強さはすごくいい。ブルペンで見ていた人たちからも「手術明けとは思えない」「すごい球が来ている」と、良く過ぎて大丈夫かと逆に心配されるくらいです。捕手の後ろで見ていた(西川)龍馬が「エグい」って言ってくれたので。「球速以上に速く見える」「強く見える」と言ってくれました。

-すでに周囲の不安を払拭(ふっしょく)した

大瀬良 みんなも驚いています。あとは対打者、実戦に入って球速もある程度出てくると思います。投げ終わりの張りも例年通りの感じなので、肘の状態も順調に来ていると思います。

-今後のスケジュール

大瀬良 もう例年通りのキャンプの流れになっています。第2クール以降は、ブルペンでの球数を増やしながら、第3クール4日目にフリー打撃に登板する予定です。

-チームは2月中旬に入れ替えを予定

大瀬良 第2クールに2回ブルペンに入って、15球から20球ずつ上げていけば、フリー打撃登板までには100球近い球数を投げられる。ちょっとずつ強度を上げて問題なければ十分いけると思っています。

-シーズンへの不安は感じられない

大瀬良 現時点では順調過ぎるくらい順調。1段飛ばしにならないように、やるべきことを1日しっかりやって、調整していければと思っています。

-あらためて開幕投手への思いを

大瀬良 2年続けて任せてもらっているので、簡単に譲りたくないマウンドです。一昨年も昨年も、開幕でいいスタートを切ることができ、そういう舞台でもやれる自信がつきました。ただ、チームとしても、自分としても、その後に失速してしまった。僕とチームの成績が同じようになっているように感じているので、もう1度そこにチャレンジさせてもらいたい気持ちが強い。始まりだけでなく、チームと一緒に最高の形で終われるようにしたいです。いい投手がたくさんいますが、何とか食らいついていきたいと思います。

-チームの成績を背負うのが、エース

大瀬良 一昨年、大事なところで勝てませんでした。「頼む」と言われて勝てなかった試合でチームの士気が下がってしまったところもあると感じています。やっぱり、その責任はある。周囲がそう思ってくれているからこそ、影響も大きい。今年こそ、そこを何とか打ち破りたい。そう思っています。

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