阪神高山俊外野手(27)が「6番右翼」でフル出場し、バットと激走でアピールした。

2回1死では右腕森下の内角139キロカットボールをさばいて左中間へ運び、果敢に走って二塁打。4回は左腕床田の内角変化球を引っ張り、右翼線の飛球を野間がグラブではじいた間に三塁まで到達した(記録は安打と敵失)。

これで実戦8試合で打率4割1分7厘。今季は右足を大きく開き、体を投手側に正対させるように構えるオープンスタンスに挑戦。北川打撃コーチは新フォームについて「懐が大きくなったのが一番だと思う。目線が変わるから思い切った形にはなるけど、本人がしっかり対応して順応したから、今のところはしっくりきているんじゃないかなと思います」と評価した。

試行錯誤を繰り返す高山はマルチ安打という結果だけでなく、感覚面のフィットにも手応えを持った。「今日より昨日が自分の中ですり合わすという部分で良かった」。4回は梅野の遊ゴロで三塁から好スタートを切って先制のホームに滑り込むなど走塁でも光る1日だった。矢野監督は「走塁も良かった」とし、新フォームについても「自信というか、この打ち方でいいんだというのがあいつの中の手応えとして確認できていると思う」。さらに同じ外野を争うドラ1佐藤輝らの活躍を踏まえ「相乗効果もある」とチーム内の競争を歓迎した。

開幕が近づくにつれて助っ人陣の実戦出場も増え、高山に与えられる打席数も限られてくる。「これからより試合に出られなくなってくるので、自分の中で考えながら練習でやっていきたい」。虎のヒットマンが、ニュースタイルでレギュラー奪取に燃える。【奥田隼人】

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