日本ハム吉田輝星投手(20)が、27日DeNAとの練習試合(名護)で、習得中のナックルカーブを解禁する。前夜から降り続いた雨の影響で屋内練習場での調整となった26日は、軽めの練習で終了。前日25日のブルペン投球でも試投しており「ストライクは入りそうだった」と、実戦での解禁を決めた。2番手で4イニングほど投げる予定で、開幕ローテ入りへ、新たな武器を披露する。

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年明けの先乗り自主トレからコツコツ挑戦していた“新兵器”を、ついに実戦で解禁する。DeNA戦に2番手で登板予定の日本ハム吉田は「100%の力で投げた時に、いい力み方が出来るかを課題にしたい」。エース上沢からの助言を受けながら、奪三振率アップのため習得を決めたナックルカーブ。前日25日のブルペン投球でも試投し「ストライクは入りそうだった。試合で1球投げて、ストライクゾーン付近へ行けば、そこからは投げられると思う」と自信を深め「(嫌なイメージがつかないように)1球目だけは慎重に投げたい」と、意気込んだ。

今年初の対外試合登板となった21日楽天戦(金武)では、3回4安打1失点。ここまでは、順調に開幕ローテ入りをアピールしている。「三振をいっぱい取りたいので、今はそのためにどうすればいいかを考えている」。新球習得だけでなく、体重移動を意識するため2段モーションでキャッチボールを行うなど工夫を凝らす。「初めての打者もしっかり打ち取れるよう、考えて野球をしたい」と高卒3年目の進化に貪欲だ。

沖縄でのオフは、釣りざんまい。時間帯や、釣れそうな場所を綿密に検討するなど、本格的だ。24日は大田、長谷川、ドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)と4人で、川へ出掛けた。6000円で購入したさおで挑戦も「大チャンスだったのに、皆逃すという大失態。ちょっと残念でした」と、がっくりだ。待ち時間の長い釣りは「性格上、得意じゃない」という。それでも「試合中のエラーでプチッと切れるのがなくなるように、心のトレーニングになっています」と、楽しみながら忍耐力を養っている。

いよいよ、キャンプラスト登板。気持ち良く締め、開幕切符を手中にする。【中島宙恵】