阪神藤浪晋太郎投手(26)は中日戦(北谷)で3回3安打1四球1失点と粘り、開幕ローテ入りに向けてまた前進した。

2三振を奪い、中日のスピードガンで21年最速の158キロも計測。「良くもなく悪くもなく、ですね。もうちょっと意図したアウトを増やしたかった」と満足しなかったが、キャンプ最終登板を終え「ある程度やりたいことはできた」と充実感も漂わせた。

1イニング目の4回は先頭2番京田の左翼線二塁打から4番阿部に適時打を献上。それでも最少失点で切り抜けると、以降は安定した制球で崩れる気配がなかった。ワインドアップ投法に再挑戦中の今春は実戦3試合で計8回1失点。矢野監督はテレビインタビュー内で直球の縦回転、スピン量の増加と変化球の制球力アップを評価した上で「今年は勝てる投手に変わっている。大きく貯金してもらわないと」と期待した。

高橋の開幕ローテ入りが絶望的となり、新助っ人右腕アルカンタラは来日のメドが立たない。開幕投手大本命の西勇もぜんそくの影響でキャンプから離脱する中、有事に備えた開幕投手候補の1人に名前が挙がるほど、背番号19の存在感は増している。

西勇と青柳、藤浪の3人はもともと28日ヤクルト戦ではなく、この日の中日戦にそろって登板する予定だった。開幕カードを戦うツバメ打線との前哨戦を避ける狙いがあったと想像すれば、開幕カード投入をイメージされている可能性は高い。「もうちょっと精度を上げたい」と3月のさらなる向上をもくろむ藤浪。開幕ローテ入りに当確ランプをともす日は、そう遠くはなさそうだ。【佐井陽介】

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