ぜんそくの症状で春季キャンプを途中離脱していた阪神西勇輝投手(30)が今季実戦初登板に臨み、2回を1安打無失点に抑えた。登板後は「初実戦の中でほどよい緊張感を持って投げることができました。全ての球種を確認することができたので、ここから細かい修正をしていきたいと思います」とコメントした。

初回、先頭の周東をシュートで詰まらせ中飛に打ち取った。その後、2つの四球と栗原の一塁強襲安打で2死満塁のピンチ。内野陣がマウンドに集まりひと呼吸置くと、迎えた松田をシュートで詰まらせ、バットを折って遊飛に打ち取った。

2回は先頭の柳町に四球を与えるも、甲斐を三ゴロ、川瀬を空振り三振。最後は周東を外低めのスライダーで左飛に打ち取り、無失点に抑えた。球数は47球を要したものの、確かめるように1球1球を投げ、走者を背負っても動じない安定感を見せた。

今春のキャンプ開始当初から、開幕投手として最有力視されてきた右腕。第3クールは合計で約300球の投げ込みを行うなど順調に調整を続けてきたが、せきなどの症状が治まらず2月23日にキャンプを離脱。帰阪後に検査を受け、早期の対応で症状も収まり、今月3日の甲子園での全体練習から合流していた。