巨人菅野智之投手(31)の無双投球の根拠が帯状に浮かび上がった。開幕投手決定後初先発した4日のヤクルト戦(東京ドーム)で、従来よりカーブの割合を増やした新たな投球術を披露。同じ本格派右腕の楽天田中将大投手、日本ハム上沢直之投手、西武高橋光成投手、オリックス山本由伸投手の「球速帯」とも比較し、開幕前の試運転ながら、スピード差「24キロ」を操った菅野の新スタイルを「深掘り。」する。

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3日西武とのオープン戦(札幌ドーム)に先発した日本ハム上沢は、全75球の約7割が140キロ台だったが、その球速帯に5球種が存在した。142キロには直球、カットボール、シュート、フォークボールが集中。高レベルで投げ分け、打者を幻惑する。新球シンカーは抜けが甘く未完成。どの球速帯に落ち着かせ開幕投手のマウンドに立つか、注目だ。直球の最速が148キロで、最遅は107キロのカーブ。球速差は約40キロと幅がある。120キロ台が中心のスライダーやチェンジアップに、昨季までは130キロ台後半のフォークも。引き出しは今季も多い。