収穫と課題のある本拠地デビュー戦となった。日本ハム初の道産子1位ルーキー伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が7日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に先発した。5回80球程度を見込んでいたが、結果は4回4安打3四球3失点。直球の最速は151キロを計測するなど、変化球も駆使しながら2つの三振も奪ったが、走者を背負ったときの投球に課題が見える登板となった。

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決して満足とは言えない本拠地デビュー戦だった。伊藤の顔から悔しさがにじみ出ていた。試合後の第一声は「ほんとに悔しい登板になった。課題がすごく明確に出ているので、開幕までにつめていかなければいけない」。セ・リーグ連覇中の巨人に4回4安打3四球3失点。「5イニング投げきれなかったというのは反省する部分。四死球は4イニングで3つなので、そこは改善点なのかな」と反省が口をついた。

課題は走者を背負ってからの投球だ。2回2死から安打で出塁したウィーラーに、すかさず二盗を決められた場面が象徴的。後続の連打でピンチを広げ、満塁で梶谷に先制の2点適時打を献上した。「クイックだったり、そういう間の使い方であったり。もっと詰めていかなきゃいけない」と唇をかんだ。

収穫があったのは、この日初めて3者凡退に打ち取った4回。「簡単に打てないと自信をもって投げているので、隠すことなくいこうかなと思った」。先頭の松原、秋広を縦のスライダーで連続の空振り三振に仕留めた。

札幌ドームのマウンドは駒大苫小牧時代、選抜甲子園出場前の紅白戦で上がって以来だった。約7年ぶりの登板に「高くて硬いマウンドは好きなので、投げやすかった」。スタンドには母正美さん(51)、弟の駿航さん(12)と祖母初枝さん(74)が応援に駆けつけた。登場曲はJagwar Twinの「Shine」と洋楽をセレクト。「うまくいくことばかりではないけど、その中でも上を目指して」というニュアンスの歌詞を好んでのものだった。

栗山監督は「いいも悪いも何度も言うように、いろんなことが開幕に向かってプラスになることを信じて前に進んでいけたら」とルーキーを見守る。開幕ローテ入りへ、ドラ1ルーキーは「課題がすごく明確に出ている。プロのレベルに追いついていかなければいけない」。次回は今より進化した姿で本拠地マウンドに上がる。【山崎純一】

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