「春の日本一」を決める大会が開幕、関東連盟から12チーム(全32チーム)が参加して1回戦が行われた。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で日程変更してベスト8進出までで打ち切られたこの大会。一昨年の大会を制した佐倉はエース洗平(あらいだい)比呂(3年)の好投で白山(東海)に4-0で勝利を挙げ、「春連覇」に好発進した。浦和は尼崎西(関西)に4点を先制されたが、中盤以降逆転し、10-9で打撃戦をものにした。関東連盟勢はこのほか、世田谷西、東練馬、静岡裾野、取手の計6チームが初戦を突破。小金井、中本牧、海老名、八千代中央、浜松南、熊谷が姿を消した。

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春から背番号1を背負った洗平が、6回を4安打零封し、チームの「春連覇」に勢いをつけた。「相手はストレートに合っていない感じがした。変化球でカウントを取って、ストレートで押すようにしました。満足いく投球でした」と、笑顔を見せた。

4回2死から初被安打が三塁打だったが落ち着いて切り抜けた。以降、毎回走者を出したが「ここぞという時のコントロールがいい」(松井進監督)と、冷静に切り抜けた。打線が3回に1死一塁から1番一宮知樹(3年)の適時三塁打など3長短打で4点を挙げるワンチャンスをものにし、洗平が守り切った。

父竜也さんは東北福祉大から2000年にドラフ2位(当時逆指名)で中日に入団した左投手。洗平も左だが「(父からは)だめだった時に体が開いているとか、そんな注意だけです」という。松井監督は「1回戦でエースを使ってよかった。もう130キロ台を出せる力はあり、計算できる投手。まだ体は出来ていませんが、将来を感じさせますね」と、信頼を置いていた。