巨人の主砲が一振りで悪い流れを絶ち切った。1点を追う6回無死一、二塁、4番岡本和真内野手が中日松葉の外角低めの139キロを拾って右中間に運んだ。昨季、対戦打率3割7分5厘をマークした左腕から、15打席ぶりの打点をマーク。「追い込まれていたので最低限、進塁打の意識でコンパクトにいきました。逆転できて良かったです」。逆転の2点適時二塁打に沸くナインをよそに、二塁ベース上では表情を崩さなかった。

漂いはじめた暗雲も振り払った。2連勝で幕を開けたが3戦目から2戦連続で引き分け、前日の中日戦では今季初黒星。エース菅野は足の違和感、FAで加入した右腕井納は再調整でローテーションから外れた。この日も5回までリードを許したが、中軸で一気に攻め立てた。岡本和の逆転打の直後には丸が20打席ぶりの安打でチャンスメーク。好調大城の適時打につなげた。原監督は「やっぱりクリーンアップが打つとね。うちの3、4、5番というのは中心選手だからね」とたたえた。

2連敗を阻止し、1日で首位に返り咲いた。殊勲の岡本和は「もっと打てるように頑張ります」。昨季2冠の本領を、ここから発揮する。【久永壮真】

巨人原監督(守護神中川を8回、デラロサを9回で起用した継投について)「臨機応変というところで理解していただければ。今は打線が(相手)投手に対しても手探り状態ですから今日は投手が頑張って、明日もやっぱり投手が頑張ってくれてね、打線が上向いてきたら投手を守るよという状態になればと思います」