巨人が“歌うたいのエンジェル”と“伸び盛りのブンブン丸”の活躍で接戦を制した。先発エンジェル・サンチェス投手(31)が7回1/3を無安打、1失点の快投で今季初勝利をマーク。開幕直前にヤクルトからトレード移籍した広岡大志内野手(24)は7回に中日大野雄から1号決勝ソロを放った。チームは開幕2戦目の3月27日以来、今季2度目の連勝を飾った。

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伸び盛りのブンブン丸が、腹を決めてフルスイングした。同点の7回2死、カウント1-2からの4球目。広岡は大野雄の146キロに迷わずバットを出した。「伸びてくれ」と祈った打球は右翼席に着弾。一塁を回ったところで右手を力強く突き上げた。「(サンチェスが)素晴らしいピッチングをして流れが来ていた。何とかしようと思っていた」と移籍後1号アーチをかみしめた。

コーチからの助言を生かした。試合前、大野雄について、手元で動くツーシームとフォークがいいということを村田野手総合コーチと再確認。「狙ったところを打つ、狙っていないところは打たない」と絞った。それでもどこか思い切れず、2打席凡退で迎えた7回。打席に向かう前に、元木ヘッドコーチから「結果を恐れず、狙ったところをどんどんいけ!」と背中を押され吹っ切れた。

4日のヤクルト戦で移籍後初のヒーローになった際には、お立ち台で足が震えた。2度目のこの日も「同じく緊張しました」と明かし笑いを誘った。3月1日のトレードから44日。心地よい緊張の中で、鮮やかな成長曲線を描いている。【久永壮真】

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