100万円もゲットだぞ~ん。阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が初の2戦連発となる5号2ランをバックスクリーンへ運んだ。2-0の4回に広島床田から131メートル弾。今季甲子園で本塁打を打った阪神選手にDAZNが賞金100万円を贈る「バックスクリーン賞」の1号となった。2戦連続マルチ、5戦連続安打と調子は上向きで、チームも今季初の5連勝で首位キープだぞ~ん。

   ◇   ◇   ◇

佐藤輝がまた打った。4回無死一塁。広島の先発床田の3球目140キロを捉えると、きれいな放物線を描き、バックスクリーンへ着弾した。口を真一文にしてダイヤモンドを1周。ナインに迎えられ、ようやく笑顔になった。初の2戦連発となる5号2ラン。前回3三振と苦戦した左腕を打ち砕き、貴重な追加点を挙げた。ベンチ前での「Zポーズ」も板についてきた。

「若干詰まってはいましたけど、いくだろうなと。速い系の球をしっかりセンター方向に打てた。しかも左ピッチャーということで、すごい良かったです」

本塁打の打球速度は173キロ、飛距離131メートル。前日14日に森下から放った2ランの168キロ、125メートルを上回った。それでも「詰まった」というから末恐ろしい。阪神新人が4月までに5本塁打は2リーグ分立後最多で「ホームランにはこだわっていきたいのでうれしい」とかみしめた。

思わぬオマケもついてきた。バックスクリーン弾でDAZNから賞金100万円をゲット。使い道は「これから決めます!」と笑った。連日、打撃指導を受ける井上ヘッドコーチへ恩返しは? と問われ「お世話になった方々に(何かを)配ります」。孝行息子が最高の仕事を果たした。

2回は上空へ高々と打ち上げ、右翼手の鈴木誠が見失って二塁打となる超弾道でこちらも怪力ぶりを発揮した。2戦連続マルチ安打で、甲子園ではともに球場別最高の打率3割6分8厘、2本塁打とし“庭”と化しつつある。「ホームで打ったら盛り上がるので、ホームで打つのが一番うれしい」。本塁打後は丁寧にスタンドへお辞儀。虎党の期待に応え、感謝できるから、ファンの拍手もひときわ大きくなる。

自身の5戦連続安打に息を合わせるようにチームも5連勝。貯金は矢野政権最多の9と勢いは止まらない。指揮官は「テルらしい。あの方向がテルのホームランの基本。夢のあるホームランだったんで、追加点としても大きかったし最高」と手放しでたたえた。怪物ルーキーは「すごくいい雰囲気で来ているので、このまま突っ走りたい」と宣言。このまま首位街道を突っ走る。【中野椋】

▼佐藤輝がプロ初の2試合連続本塁打。阪神の新人では、高山が16年9月19日巨人戦(甲子園)、22日広島戦(マツダスタジアム)で2試合連発して以来。甲子園に限ると、江越の15年7月22日巨人戦、24日DeNA戦2試合連続以来。なお2日連続の本塁打となると、岡田彰布が80年8月6、7日中日戦(ナゴヤ球場)で2試合連発して以来、41年ぶりとなった。

▼佐藤輝が2試合連続の5号。阪神の新人で2戦連発は16年高山以来になる。DeNAのルーキー牧が14日に5号を打っているが、2人ともチーム17試合目で記録。セ・リーグ新人のスピード5号を出すと、(1)03年村田(横浜)チーム11試合(2)59年桑田(大洋)同13試合(3)59年江藤(中日)同16試合(4)牧、佐藤輝同17試合。58年長嶋(巨人)の27試合や69年田淵(阪神)の21試合より早く、セ・リーグの新人では4番目のスピードだった。

阪神ニュース一覧はこちら―>

セパ勝敗表はこちら―>