阪神の新外国人、メル・ロハス・ジュニア外野手(30)とラウル・アルカンタラ投手(28)が19日、兵庫・西宮市内の球団事務所で入団会見を行った。

   ◇   ◇   ◇

昨季韓国プロ野球で20勝を挙げ、最多勝に輝いたラウル・アルカンタラ投手(28=韓国・斗山)が、シャイで謙虚な一面を見せた。目標勝利数を問われると「もちろん全て勝ちたい気持ちで臨むので、15勝、20勝できればいいですけど」と語り出したが、「今ここで言うのは…」と撤回。グレーのスーツ、黒のネクタイに身を包んだ193センチの大男は終始、緊張気味だった。

ドミニカ共和国出身で、米国、韓国を渡り歩き、初めての日本での生活も順応は早い。「食事に関しては韓国でもすぐに慣れたので問題ない」。4日の来日から2週間の隔離期間では「フライドチキンがおいしかった」と早速お気に入りを見つけた。もちろん練習も継続的に行い「2週間いいコンディションでできた」と自信をのぞかせた。

昨季は20勝2敗で勝率9割9厘、リーグトップ27度のクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)と抜群の安定感を誇った。「全ての球種に自信がある」とし、中でも「初球にストライクを取る球でもあり、三振を取る球でもある」と胸を張るスプリットは、他球団の脅威となりそうだ。

「みんなで優勝に向けて頑張りたい。まずはチームに尽くすことが大事」。どこまでも謙虚な右腕が、虎の先発陣をさらに分厚くする。【中野椋】

◆ラウル・アルカンタラ 1992年12月4日生まれ、ドミニカ共和国バラホナ出身。16年9月にアスレチックスでメジャー初登板。メジャーでは通算13試合で2勝。19年からは韓国球界で2年間プレーし、昨季は20勝で最多勝を獲得。193センチ、100キロ。右投げ右打ち。

阪神ニュース一覧はこちら―>