ロッテ佐々木朗希投手(19)が20日、イースタン・リーグ楽天戦(森林どり泉)で先発し、楽天ブランドン・ディクソン内野手(29)にプロ入り後初の本塁打を浴びた。1回2死、浮いた151キロ直球を高々と飛ばされ、バックスクリーン直撃の特大弾を喫した。

150キロ台をコンスタントに出した高校時代は、本塁打をほとんど打たれなかった。実戦での被本塁打は岩手・大船渡高3年の19年7月7日、盛岡一高との練習試合(同校グラウンド)で、4番高橋怜大選手(当時2年)に浮いたスライダーを左翼越えされて以来、653日ぶり。

盛岡一戦では7回の被本塁打の後、一気にギアを上げ150キロ台中盤を連発。9回20奪三振の完投勝利を挙げた。この日はディクソンの被弾後も球速に大きな変化はなく、落ち着いてアウトを重ねていった。

実はちょうど2年前の19年4月20日は、自身で直撃させていた。森林どり泉からも近い多賀城市で行われた仙台育英(宮城)との練習試合に先発。変化球主体の投球で4回5奪三振だったが、それ以上にバットで見せた。初回、走者2人を置いての第1打席。外角直球を捉えると、低く強い弾道がそのまま中堅奥のスコアボードに直撃した。推定130メートル近い1発に「ここのスコアボードに当てた選手を初めて見た。まるで次元が違います」と、名門の中心選手もあ然。ネット裏で視察した日米20球団40人のスカウト陣の度肝を抜いていた。【金子真仁】