4番のバットが、阪神の無敗神話を粉砕した。巨人岡本和真内野手(24)が2点を追う2回に2号ソロ、1点差の4回は3号同点ソロ。自身5度目の2打席連続アーチで、先制すれば16連勝中だった首位阪神の9連勝阻止に貢献した。

めちゃ×2イケてるッ! 岡本和がバットをぐるぐる回してかっ飛ばした。2点を追う2回無死。阪神青柳の内角低めシュートをバシッと捉えた。左中間席に飛び込む2号ソロに「すぐに1点を返せて良かったです。打てて良かった」。くすりとも笑わず、ぶぜんとダイヤモンドを周回した。

先制逃げ切りで首位を走る虎の尻尾をつかまえた。1点差に迫った4回1死。再び青柳の内角低めシュートをぺろりとのみ込んだ。自身5度目の2打席連続アーチとなる3号同点ソロを左中間席に放り込んだ。試合前時点で18打数4安打、1本塁打、打率2割2分2厘で得意でも不得意でもない青柳から、たった2球、2スイングで2点をゴチになった。

2連発でプロ通算99本塁打に到達した。球団の100号スピード記録は原辰徳の453試合が最速で、次点は松井秀喜の468試合。この試合が462試合目の岡本和はゴジラ超えの可能性を残す。プロ1年目。1軍昇格時に先輩たちを前に「反町隆史です」とあいさつした。プロ7年目。通算本塁打を“ナインティナイン”まで積み上げた岡村ではなく岡本。100本塁打への王手連弾で逆転勝利を呼び込み「(100号は)まあ、正直、意識したことはないんですが、チームを勝ちに貢献できるように1本、1本。積み重ねていきたいなと思います」と真顔で言った。笑いのツボは勝利の中だけにある。【為田聡史】

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