日本ハム伊藤大海投手が21日のロッテ戦で連続イニング奪三振を「23」とし、新人記録に並んだ。奪三振を量産する理由の1つにボールの回転数がある。苫小牧駒大(現北洋大)に在籍していた2、3年時、侍ジャパンに選出された際に「テクニカルピッチ」と呼ばれる加速度センサーが内蔵されたボールを使って、直球の回転数を計測した。

代表チームに帯同していた筑波大准教授で、野球の動作解析の第一人者、川村卓氏(50)らによって分析された。伊藤が記録した数字は「2200」。当時のチームメートで、現在広島で活躍する森下と比べて100回転ほど少なかったものの、それに次ぐ数字で、川村氏は「真っすぐはプロの中でも平均以上」と、学生時代からレベルの高かった直球を評価する。

川村氏によれば「球速と回転数というのはある程度まで比例する」という。最速155キロのスピードもさることながら、回転数が高く、回転軸がまっすぐになるほど、縦の回転がかかりやすくなり、打者の手元でホップしてくることからボールは伸びる。伊藤にはこうした傾向が表れており、打者目線からすれば、浮き上がるように見える。奪三振を量産できる特徴を伊藤の直球は備えている。【山崎純一】

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