ゲームセットの瞬間、マウンド上で笑みがはじけた。

ルーキーの伊藤将司投手(24)が9回を7安打1失点で投げ切り、12球団ルーキー一番乗りのプロ初完投で2勝目を挙げた。ベンチ前でナインと充実感が漂う表情でグータッチ。お立ち台では「最高です!」を声を張って拍手を浴びた。

初回に6点の援護をもらい、危なげない投球を見せた。長打を警戒してカットボールやツーシームを低めへ集めて打たせて取った。連打は3回1死からの1度だけ。「ランナーが出てからゴロでゲッツーを取ると流れもつかみやすかった」。要所で内野ゴロ併殺打を3つ奪い、自ら流れに乗った。4回も「いらないところで四球があった」と先頭のオースティンを歩かせた後、佐野を併殺打に仕留めた。

阪神の新人では10年秋山が完封して以来11年ぶりの完投勝利。新人一番乗りに「めでたいですね。気持ち良いです。早川より早いってことですよね? それはうれしいです」と喜んだ。楽天ドラフト1位の早川は千葉・横芝中軟式野球部の2学年下。後輩の初勝利はライブ中継で見ており刺激を受けた。「対抗心はない」と言うものの、先輩として面目躍如の124球だった。

セ・リーグ新人でプロ初勝利一番乗りだった7日以来の1軍マウンド。矢野監督は「落ち着いているというか、大学、社会人を経験してきたところがしっかり出たピッチング。楽しく見ていました」とベンチから頼もしそうに見守った。伊藤将は初回にプロ初安打も記録し「やっと1本打てて良かった」と笑った。得点にはつながらなかったが、「打」でも良い流れに乗り好投につなげた。連敗ストップにこちらのルーキーも大きく貢献した。【林亮佑】

▼阪神の新人伊藤将がプロ初完投勝利。球団の新人投手で1年目に完投したのは90年以降では10年の秋山以来11年ぶり。左腕では05年の能見以来だ。94年の藪は1完封を含む8完投で9勝(9敗)を挙げ新人王(07年の上園も)に輝いた。現在2勝の伊藤将も勝ち星を積み上げ、先輩たちに続けるか。

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