エースが帰ってくる-。広島大瀬良大地投手(29)が18日の巨人戦(東京ドーム)で1軍復帰を果たす。3年連続開幕投手から2勝0敗、防御率0・89と好発進も、4月15日に右ふくらはぎを痛めて離脱。リハビリをへて、14日から1軍に合流していた。4月9日巨人戦(マツダスタジアム)以来の1軍登板でチームを上昇気流に乗せる投球が期待される。

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雨粒が屋内練習場の屋根をたたく中、39日ぶりの1軍登板を控える大瀬良は最終調整を行った。九里とのキャッチボールの後、ブルペン捕手を相手に投球間で力強い投球練習。前日16日のブルペンで投じた31球の好感触を再確認した。

「1軍での試合なので、(患部を)確かめながらではなく、とにかく抑えていきたい。状況とかイニング、球数はいろんな話をしながらとなるが、できることをできるところまで精いっぱいやって、勝てるように粘った投球をしたい」

ケガからの復帰登板は、大事なマウンドとなる。交流戦を前にした1週間。リーグ2位巨人、同首位阪神と続く週の頭を任された。大瀬良が出場選手登録を抹消されるまで勝率5割だったチームは順位は同じ4位も、借金4を抱える。今月はいまだ2勝と苦しい状況だけに、エースの帰還は追い風となりうる。佐々岡監督も「エースとして、キャプテンとして、しっかりと自分の役割を果たしてくれるだろうし、こっちも期待して送り出します」と歓迎する。

3年連続開幕投手から3試合で2勝0敗、防御率0・89と好スタート切った4月15日の練習中に右ふくらはぎを痛めた。「右腓腹(ひふく)筋挫傷」で翌16日には出場選手登録抹消も、驚異的なスピードで回復。今月2日に投球再開。2度のブルペン投球をへて、11日のウエスタン・リーグ中日戦で実戦復帰した。5回6安打3失点も、肉体面の不安はなかった。「セットで投げミスがあった。ブルペン、キャッチボールを意識しながら取り組んだ」。登板間で技術面の課題に取り組んできた。

セ上位2球団、交流戦へと続く戦いは上位進出への大きな鍵となる。「順位、ゲーム差を見ても、大事な試合が続く。みんな思っていると思うが、全部勝てるように。力を合わせてやっていきたい」。練習終了時に雨が止んだように、エースがチームに光を差す投球を誓った。【前原淳】

▽広島永川投手コーチ (大瀬良の)復帰は戦力的にも大きいと思うし、投手キャプテンとしてほかの投手に与える影響も大きい。

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