ロッテは23日、清田育宏外野手(35)との契約解除を発表した。昨秋のコロナ禍での内規違反などで今年1月15日付で無期限謹慎処分に。5月1日付で解除され2軍戦にも出場したが、同21日に再び週刊誌に不倫疑惑を報道された。球団は事実確認の結果「球団ルールに反する行動を行っていた」と認定。プロ12年目を迎えたベテランの度重なる背信行為に断を下した。

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清田の契約解除は、楽天戦の6回途中に突然発表された。報道陣の代表取材に対応した球団の梶原広報室長は「先ほど球団で処分が決定して、本人に先ほど通達が終わったので、通達後速やかに」と説明した。「ファンの皆様、ご支援をいただいている関係者の皆様を裏切る事態を招いてしまったことを深くおわび申し上げます」とした。

球団は「度重なる不適切な行動及びチームに対する背信行為に鑑み」と広報発表した。本人への通達は千葉市内で行われた。昨秋の内規違反と虚偽報告による無期限謹慎処分が3カ月半で解除となった直後の5月21日、再び週刊誌報道で都内での不倫疑惑が明るみに。外部の女性と同12、16日に過ごしたと報じられた。

報道を受け、球団は清田にヒアリングを重ね、結論を下した。事実関係の詳細な部分への本人の認否について、球団は明らかにしていない。内規違反について同室長は「今回に関して言うと、不要不急の外出を複数回行ったことです」と説明。球団は新型コロナウイルスの感染拡大対策として首脳陣、選手、チーム関係者の外出についてルールを設けている。「あれが用事のある外出とは捉えられない。無期限謹慎処分を反省したとして解いて、わずか2週間もたたないうちにこの行為が起きたことに関しては、やはり重く受け止めなくてはいけない」と重ねた。河合オーナー代行や松本球団本部長、清田本人による報道対応は「今の時点では(ない)」とした。

昨年9月末からの札幌遠征中、新型コロナウイルス対策として禁止されていた部外者との会食をしたと、今年1月7日に写真週刊誌「FRIDAY」デジタル版で報じられた。綿密な調査の結果、内規違反と虚偽報告で無期限謹慎処分が下されたのは、報道から8日後の1月15日だった。今回は同誌報道から2日後の処分。即断に近い。

2年契約の1年目だった。約5カ月の大半を謹慎の立場で過ごし、契約解除に至った。年俸の支払いなどについて同室長は「(契約内容は)本人とうちとの話なので、そこは答えられないです」とした。試合後、井口監督は清田解雇についての質問に「僕からコメントすることは、もう何もないです。球団からコメントが出ていると思いますけど、そのままだと思います」とだけ話した。ロッテ入団12年目。昨年11月15日のCS第2戦、9回の空振り三振が、1軍での最後の打席になった。【金子真仁】

◆清田育宏(きよた・いくひろ)1986年(昭61)2月11日、千葉県生まれ。市柏-東洋大-NTT東日本を経て、09年ドラフト4位でロッテ入団。10年の日本シリーズで、新人ながら6打点を挙げる活躍で日本一に貢献し、優秀選手賞。15年は自己最多の15本塁打を放ち、ベストナイン、ゴールデングラブ賞。20年に史上13人目の全打順本塁打を達成。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。昨オフ、500万円減ながら2年契約を結び、今季推定年俸は6000万円。既婚。

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