中日根尾昂内野手(21)の「バンテリンの法則」は健在だった。2回、中前適時打でチーム2点目をたたき出した。本拠地で根尾が打点を挙げると、これで6戦6勝。25日のソフトバンク戦(バンテリンドーム)から始まる交流戦で、竜がネオ神話を追い風にする。

2回、ビシエドの6号先制弾で盛り上がった場内のムードを、根尾がヒートアップさせた。「バントのサインが出なかったので、打って決める気持ちで打席に立った」。無死一、二塁で巨人今村の1ボール2ストライクからのフォークをすくい上げ、中前へ。二塁走者をホームに迎え入れた。

4日のDeNA戦でのプロ1号満塁弾で始まったネオ神話。今季12打点のうち10打点は、本拠地で挙げている。そんな相性の良さにも、本人は「6回しか打ってないってことですよね…。もっともっと打って(点を)取っていけるように。打点を挙げることが確実に勝利に近づく。よくチャンスで回ってくるので大事にしたい」と貪欲だ。

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況でも、医療従事者らの尽力でプロ野球は開催されている。医師の両親も、地域医療に携わる。「より野球ができる喜びを感じている。(外出できない中で)『幸せなことやなあ』と」。5月の月間打率は2割7分5厘と上昇曲線を描く。野球を続けられる喜びが、好調を支える。「自分の形で振れている打席は、確実に増えている。エース級の投手を打ちたい」。プロ入り初の交流戦へ、根尾の目が輝いた。【伊東大介】

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