中日が初の交流戦優勝を逃した。

今季初先発の岡野祐一郎投手(27)が初回から大乱調。味方の2失策も絡んで、この回一気に5安打を浴びて6点を失った。与田剛監督(55)も「しょうがない。エラー(が出るの)も野球。投手が踏ん張ってあげないといけないし。仕方がない」とサバサバと振り返るしかなかった。

岡野は2回以降は立ち直って4回7安打6失点で1敗目。「横から見ていると球は少しずつ低くなっていった。初回は打者が振りやすい高さ。そのあと何とか0点にうまく抑えてくれた」と与田監督。2軍で5勝1敗、防御率1・85と安定した成績で、5月度ファーム月間MVPを引っ提げて1軍にはい上がった右腕をフォローした。

打線は2回に6番木下拓、9番高松の適時打で2点を返し、8回は途中出場の桂が5年ぶりのソロで存在感を見せた。指揮官は「桂にも本塁打が出たし。攻撃陣もすこしずつ感じが良くなってきている」と、交流戦でつながりが出てきた打線の手応えを口にした。

交流戦でチームの好調ぶりを象徴する1人、ビシエドは4打数無安打で連続試合安打は「20」でストップ。90年代の竜のレジェンド、落合、パウエルらに並んでいた数字については「特にそこは気にしていない」と振り返った。

交流戦Vは逸したが、初めて3位以内でフィニッシュする可能性を残り1試合につなげた。不動の主砲は「とにかくしっかりスイングすることが大事。明日からまたチームが勝てるように頑張ります」とナインの心を代弁した。【伊東大介】

 

▽中日桂(8回に5年ぶりの1号ソロ) 「練習で1球1球大事に打って、ミスショットしないように練習している成果が出た」

▽中日岡野(今季初登板は4回6失点で1敗目) 「初回の入りが大量失点という形になってしまった。しっかり修正していきたい」