阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(24)が楽天戦でリーグ単独トップ13個目、交流戦では12球団トップ8個目の盗塁を決め、最終戦を締めた。

3回2死、チーム初安打となる左前打で出塁。続く3番マルテの初球にモーションを盗んで完璧なスタートを切り、楽々と二塁を陥れた。マルテの左前打で先制のホームを踏んだ。「自分の仕事は塁に出て相手をかき回してホームにかえってくること。しっかり初球から走る準備をしていたのでスタートが切れて良かった」。前日12日には今季13度目の挑戦で初めて盗塁死となったが、臆することなく積極的に仕掛けた。

初の交流戦で記録した8盗塁は2位塩見(ヤクルト)、宇草(広島)と3個差をつけた。広島が3試合残しており「交流戦盗塁王」の当確はもう少し先。それでも「一番は盗塁数。交流戦でしっかり走ることができた。セとの戦いになっても変えずにやっていく」と大きな自信をつけた。

7回2死二、三塁では楽天右腕酒居の外角低めフォークにバットをポーンと投げ出し、左前へ運ぶ2点適時打。交流戦は打率3割4厘、7打点とバットでも貢献した。山形県出身で仙台の東北福祉大で4年間を過ごした。両親は11日とこの日を観戦。その2試合で安打を放ち「来た日にいいプレーができてよかった。しっかり親孝行できたのかなと思います」と笑みをこぼした。12盗塁の1番近本との機動力で、リーグ再開後もかき回す。【石橋隆雄】

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