巨人は17日、ジャスティン・スモーク内野手(34)が米国に帰国すると発表した。今後は自由契約の手続きを取り、退団となる見込みだ。メジャー通算196本塁打の実績を持ち、推定年俸300万ドル(約3億3000万円)の2年契約で入団。新型コロナウイルスの影響で来日は3月下旬に遅れたものの、ここまで34試合で打率2割7分2厘、7本塁打、14打点で主軸を任されていた。だが新型コロナの影響により、希望だった家族の来日が実現できなかった影響が大きく、シーズン途中での帰国を申し出たとみられる。過去にも、来日1年目で途中退団した元大物メジャーがいた。

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◆開幕戦のみで 74年に来日したフランク・ハワード(太平洋)は通算382本塁打、新人王、本塁打王2度、打点王も1度という華々しい実績。だが38歳の年齢に加え、ヒザの故障もあって開幕戦に出場しただけで帰国した。

◆ロッカー室に幻滅 84年ドン・マネー内野手(近鉄)はメジャー16年で1623安打、176本塁打。日本では29試合で8本塁打、23打点をマークしたが、家族のホームシックや球場ロッカー室の汚さなどを理由に5月退団。

◆元2冠も ジャイアンツ時代の89年に47本塁打、125打点で2冠に輝いた95年ケビン・ミッチェル外野手(ダイエー)は、開幕の西武戦で満塁本塁打を放つも5月に右膝痛を理由に無断帰国。7月下旬に再来日も、8月に帰国し退団。

◆神のお告げ 97年マイク・グリーンウェル外野手(阪神)はメジャー12年で通算打率3割3厘、オールスター2度出場の実力者。キャンプ中に背中の故障で一時帰国し、5月3日に初出場したが、同10日に自打球を当て右足甲を骨折。同14日、「神のお告げ」を理由に退団した。わずか7試合の出場だった。

◆世界一メンバーも 14年ケビン・ユーキリス内野手(楽天)は通算150本塁打、07年には松坂、岡島らとともにレッドソックスでワールドシリーズを制覇した。だが楽天では左かかとのけがに悩まされ、治療のため5月に帰国。21試合で打率2割1分5厘、1本塁打、11打点に終わり、オフに引退表明した。