阪神佐藤輝が、球界の新人左打者では歴代2位の19本塁打を刻んだ。6回に福谷の131キロチェンジアップをバックスクリーン右へ。98年の高橋由伸(巨人)に並んだ。「しっかり自分のスイングができた。同点に追いつけるホームランだったので良かったかな」。短い言葉に力を込めた。

対応力に磨きをかけた6月は、66打数23安打、打率3割4分8厘、6本塁打、9打点と打ちまくる。球団新人野手で初の月間MVPとなった5月は打率3割1厘、6本塁打、19打点。6月はまだ6試合を残し、すでに3カ月連続の6本塁打に到達した。

「しっかり自分のスイングができている。調子が悪い時は自分から崩されていって…。そういう意味では、打ち損じっていうのは少なくなってきている」

確実に手応えを感じ、プロ野球史上初の新人2カ月連続月間MVP受賞に期待が高まる。

新人左打者では歴代2位の98年高橋由伸(巨人)の本塁打数に並んだが「ポジティブにとらえて、またやっていきたい」と早くも前を向く。「しっかり勝ち越して帰るのが一番大事。そこを目指して頑張ります」。昨季3勝9敗と鬼門のバンテリンドームでも、佐藤輝がいれば怖くない。【中野椋】