西武平良海馬投手(21)が、ついに打たれた。

同点の9回、雨中のマウンドに上がり先頭・郡に死球の立ち上がり。清水を送りバント失敗、浅間を一ゴロに打ち取り2死一塁としたが、高浜への5球目。真ん中に入ったカットボールを中越えフェンス直撃のサヨナラ適時打にされ、開幕から40試合目にして初失点。19年8月2日オリックス戦以来1年11カ月ぶりの黒星となった。

サヨナラ走者を見届けると、うつむきながらマウンドを後にした。「慣れない球場というのは特に関係はなかったです。コンディションが結果に影響したということもないですね。ただ、最後の球というのは抜けてしまいました」。開幕から0を刻み続け、新たな金字塔を打ち立てる目前だった。すでに1日ソフトバンク戦で39試合連続無失点の日本記録を更新。さらにこの試合を無失点に抑えれば、開幕からの連続イニング無失点も39回となり、39年高橋(阪急)の38回1/3を塗り替えプロ野球新記録となるはずだった。

悪条件がそろっていた。地方球場開催で、旭川スタルヒン球場は初めて。試合開始前はやんでいた雨は、中盤以降雨脚が強まった。両チーム合わせて10人目となる荒れ果てたマウンド。与死球は40試合目にしてわずか3つ目だった。ただ言い訳を口にすることはなく「明日からまた1試合1試合抑えていくことができるように頑張っていきます」。残した記録を尻目に、再び0を刻むためマウンドへ上がるだけだ。【栗田成芳】

▽西武辻監督(平良が打たれ4連敗)「平良があそこまで飛ばされるとはね。もう平良がいった時にはこっちとしては、信頼をもって出しているんだから。ここまで頑張ってきて、いずれは取られると思ったし、それが今日であっただけで、また頑張ってくれると思います」

▽西武松本(5回を8安打3失点)「低くいかなくてはならないところで、球が浮いてしまったところがありました。球の精度、そして思い切りの良さがなかった」

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