中日が今季最多タイの借金10を背負って前半戦を終えた。広島先発森下には8回5安打無失点の快投を許し、9回は新人守護神栗林に大島、ビシエド、福留の主軸3人が3者凡退。鯉のドラ1継投に完封負けし、先発した柳裕也投手(27)の7回1失点粘投を援護できなかった。

3連戦3連敗で前半戦を終えた与田監督は、「よく投げた」とまずは柳を擁護。森下に対して打線は15イニング連続無得点で「何とか点を取らないと勝つことはできない。(後半戦は)こういうことを解消していかないといけない」と眉間にしわを刻んだ。

球宴後から練習を再開する。約1カ月ペナントが休止する東京五輪期間中は、エキシビションマッチに練習を平行させ巻き返しの準備を図る。「感覚的にはキャンプのような状況。2軍にも確認したい選手もいる。もう1回、競争してもらわないといけない」。後半戦での巻き返しへ、試合だけでなくケースバッティングなどに取り組み、技術、戦術面を再強化をにらむ。

この日、巨人が勝っていれば自力優勝消滅の可能性があった。その巨人とは後半戦開幕の8月13日から東京ドームで3連戦を迎える。「危機」は残ったままで先延ばされた格好。与田監督は「やるしかない。1個ずつ勝つしかない。いろんな数字は見ていかないといけないけど、勝つしかないそれだけです」と言葉に力を込めた。【伊東大介】