先発ローテ復帰へ、狙うは「1発快投」だ。阪神藤浪晋太郎投手(27)が19日DeNA戦(東京ドーム)で118日ぶりの1軍公式戦先発マウンドに立つ。当初同戦の先発が見込まれていたジョー・ガンケル投手(29)が2軍戦で実戦登板を挟むことになり、千載一遇のチャンスが回ってきた。2位巨人との激しい首位争いが続く中、21年開幕投手が勝負の一戦に向かう。

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時折、高校球児発の金属音が聞こえてくる。心地よいBGMを耳にしながら、藤浪は甲子園室内練習場で黙々と腕を振り続けた。

「先発をさせていただけることになったので、しっかりいい投球をして、また藤浪を先発で使いたいなと思ってもらえるように頑張りたい。何より勝ちに貢献できるように頑張ります」

4月23日DeNA戦以来、118日ぶりの1軍公式戦先発マウンド。先発復帰へ、誰よりも本人が勝負どころだとわきまえていた。

前半戦終盤はブルペン陣の一角を担った。東京五輪期間中に先発調整を再開し、エキシビションマッチ3試合先発で計13回を防御率3・46。有事の際のバックアッパーとして、ローテ入りの当確ラインぎりぎりで踏ん張っていた。

19日DeNA戦は当初、一時帰国から再合流したガンケルの先発が見込まれていた。ただ、調整登板を予定していた2軍戦が雨で流れ、まだシート打撃に1度登板しただけの状態。万全を期すため再度2軍戦を用意する方針が固まり、藤浪に白羽の矢が立った形だ。

「状態がいいので、それを継続しながら、決め球などの細かい部分を求めて調整してきました」

シーズン中断期間の成果には手応えがある。その裏で勝負球の精度などには反省もあり、丁寧に細部を詰めてきた。本番でどれだけ本領を発揮できるか、首脳陣の期待は当然大きい。

昨季まで好相性を誇ったDeNA戦は4月9日、7回2失点で今季初勝利を手にしている。一方、前半戦最終登板となった7月13日は1死も取れず4失点と打ち込まれている。東京五輪で米国代表の主軸を張ったオースティンを筆頭に、狭い東京ドームではより警戒が必要な打線に違いない。

「特にDeNA打線は強力で打ち出すと止まらない。ソロホームランはまだ仕方がないと割り切って、ランナーをためての1発だけは打たれないように意識して投げていきたい」

16年ぶりのV奪回へ、キーマンの1人といえる21年開幕投手の先発復帰マウンド。注目度の高い一戦となりそうだ。【佐井陽介】

▽阪神福原投手コーチ(藤浪が19日DeNA戦で118日ぶりに先発登板)「自分の投球を心掛けてほしい。どんどん攻めていってほしい」