DeNAの2代目「虎キラー」襲名だ。坂本裕哉投手(24)が首位阪神を相手に6回4安打2失点と好投。今季4勝目を挙げた、そのうち阪神には3戦3勝と抜群の強さを見せる。チームは後半戦初勝利。現役時代に通算172勝のうち阪神から最多の46勝を挙げた三浦監督に、跡継ぎが現れた。

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普段は心優しい好青年だが、ピンチになれと負けん気が顔をのぞかせる。6回無死二塁、2番糸原をこの日最速の147キロ直球で遊ゴロに仕留めた。ここから3者連続内野ゴロ。「キャッチャーの山本としっかり準備して試合に臨め、ピンチの場面でも冷静に粘ることができました」。6回まで4安打2失点。前日まで崩れていた後続投手も踏ん張り、後半戦のチーム初勝利をもたらした。

今季、阪神戦の防御率は1・89で、他球団には5・34と大違いだ。坂本は「結果的に抑えているが、脅威になる打者も多い。いい打線だから、イメージを持って、気合が入って試合に入れている」と分析している。チームが苦手としている佐藤輝に対しても以前「大学時代に何度も対戦しているので慣れているところもある。3年生の時に1回ホームランを打たれたが、全体的にはわりと抑えていた印象はある」と語っていた。

逆境に強い。今季は阪神戦で10連敗を止めた。前半最後の登板は、阪神にサヨナラ負けした次の試合だった。「元々の性格が負けず嫌いなので。直近だと三嶋さんがサヨナラ負けした試合が前にあって、自分の試合でやり返すと、気持ちを奮い立たせてもらった。そういう試合の方が燃えやすい」。チームは最下位だが、首位に対して臆することはない。2代目虎キラーに三浦監督は「僕は初代でも何でもない」と謙遜しながらも「頼もしい。今日の投球をすれば他の球団にも結果はおのずとついてくる」と目を細めた。【斎藤直樹】

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