日本ハムからの電撃無償トレードで巨人に加入した中田翔内野手(32)が、移籍2日後に「5番一塁」で初めてスタメンに名を連ねた。公式戦の先発出場は、日本ハム時代の6月8日の交流戦・阪神戦(札幌ドーム)以来約2カ月半ぶりとなる。

移籍翌日の21日に出場選手登録され、同日のDeNA戦はベンチスタート。同点の6回1死一、二塁、大城の代打で移籍後初出場を果たし、DeNAの左腕・砂田のボールを見極めてストレートの四球を選んだ。第2打席は5点を追う9回先頭、3球ファウルで粘った末、中飛に倒れていた。

巨人は現在2連敗中。20日の会見で、中田は「自分は一からやり直す気持ちと、しっかり覚悟を持ってやっていかなければいけないと思う。もちろん、そう簡単に信頼を取り戻すことはできないかも知れないですけど、一からしっかり自分を見つめ直して、野球人として、人として、しっかり前に進んでいきたいと思っています」と覚悟を口にしていた。初スタメンのチャンスを得た中田が、チームの連敗ストップに貢献できるか。

◆中田の暴行事件と巨人移籍の経緯

今月4日に行われたエキシビションマッチの日本ハム-DeNA戦(函館)前に同僚選手に対して暴力行為を行ったことが判明。無期限出場停止処分を受けていた。11日に野球協約第60条(1)項を適用して、コミッショナーにより「出場停止選手」として公示された。16日に日本ハム栗山監督が巨人原監督に電話したことで電撃トレードが実現へと動きだし、20日に両球団から無償トレードが発表された。同日、処分解除となった。