ロッテが1点差で競り勝ち、9月以降では51年ぶりとなる単独首位に立った。

首位浮上をかけた試合で、後半戦から加わったエンニー・ロメロ投手(30)が日本ハム打線を押しまくる。最速155キロの球威に、右打者が振り遅れる。三振の山を築き、勢いを作った。

大型左腕は、中日時代にもZOZOマリンで7回11奪三振の好投をした。縁あるマウンドに「興奮しています」と意気込み、躍動する。7回に1失点し、さらに2死満塁となったが、最後は後続を切った。静かなる左腕はほえた。ベンチに腰掛けると井口資仁監督(46)がグータッチへと歩み寄ってきた。7回127球。3戦連続で先発投手が5回と持たなかったピンチ。新戦力が先発陣で今季最多の球数を投げ抜いた。

開幕5連敗の悪夢から始まった。守護神の益田が開幕3連戦で2度、サヨナラ負けを喫した。ようやくセーブを増やし始めると「これくらいで取り返せるとは思っていないですから」とどんどん調子を上げ、現在はパ・リーグのセーブ数でトップを走る。この日で30セーブ目。あと「1」で通算150セーブの節目を迎える。

9月になり、100試合も越えた。9月時点での単独首位は前後期制の73~82年を除くと、1970年以来、51年ぶりとなる。

益田は「50年前のことは知りませんが、間違いなく50年以上、ロッテのために声をからしながら声援を送ってくれているファンの皆さんが絶対にいる。その人たちのためにも、千葉ロッテマリーンズのファンの皆さんのためにも、今年こそリーグ優勝、日本一を見せたい」と誓った。

優勝へのマジックも同年9月以来、ついていない。7日からは2位オリックスとの首位攻防3連戦になる。これから先、予期せぬこともあるだろう。この1点を、つかみ取る。チーム一丸でただ1つの目標へ突き進む。