「成長」を示した。16安打17得点と打線が爆発した一戦で、日本ハム西川遥輝外野手(29)が5打点と気を吐いた。

5点を先制し、なお2死満塁の初回。右中間へ走者一掃の3点適時三塁打を放った。この回の第1打席は遊ゴロに倒れており「1イニングで2回アウトにならんで良かったです」と胸をなでおろした。

若き日のほろ苦い過去がある。1イニング11得点は、球団では12年8月21日オリックス戦の5回以来。当時「2番三塁」でスタメン出場した2年目の西川は、3打席連続三振を喫して途中交代。スタメンで唯一安打を記録できず、記録的猛攻だった5回にはすでにベンチに座っていた。「1日前(のこと)も覚えてないくらい緊張していたころで、忘れてました。打ってないの僕だけ?」と苦笑い。「成長したってことで」と、この日は笑って振り返った。

2回にも1死満塁から三遊間を破る2点適時打。6回にも右前打を放ち今季4度目の猛打賞。3勝10敗と大きく負け越していたソフトバンクに、鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような大勝を呼び込んだ。「勝ってるイメージが全くないので、これを機に嫌なイメージをつけさせないといけない」と残り試合での巻き返しを誓った。【小林憲治】

◆日本ハムが初回に11得点。日本ハムのイニング11得点は、東映時代の66年8月20日東京戦の1回、12年8月21日オリックス戦の5回以来3度目の球団タイ記録。初回の11点以上は03年7月27日ダイエー以来18年ぶりで、パ・リーグでは史上3度目の最多タイとなった。この日の日本ハムは2回にも5得点。03年ダイエーが8月1日オリックス戦で初回7点、2回8点で15点したことがあったが、2回までに16点を挙げたのは今回の日本ハムが初めて。

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