“銀メダルパワー”で首位たたきだ! 日本ハムは19日ロッテ戦(札幌ドーム)で東京オリンピック(五輪)スケートボード、パーク女子で銀メダルを獲得した北海道苫小牧市出身の開心那(ひらき・ここな=13)が、ファーストピッチセレモニーに登場すると17日、発表した。チームは現在、最下位に低迷。夏季五輪では日本最年少となる12歳11カ月での出場、メダリストとなったオリンピアンの勢いを借りて、強敵撃破へ意地を見せる。

開は19年に日本ハムがSC活動の一環として行う、次世代スポーツ人材育成型クラウドファンディングの第3号アスリートに決定。遠征費など競技活動を行う上で必要な金額を募り、支援に充てた縁がある。北海道のスポーツ界を盛り上げるため、道産子アスリートを対象に始まった同企画は、18年にスタート。数々のアスリートを支えてきた。

今回、ファーストピッチで札幌ドームに“凱旋(がいせん)”する開に、球団関係者も「我々は活動費の工面ぐらいしか協力はしていないけれど、開選手の努力の1歩につながったのなら、うれしい」と感無量だ。東京五輪では、札幌市内にある球団事務所でも職員らがテレビにかじりついて声援を送り、第3号アスリート発表の場で対面した稲葉SCOも「関わっているだけに、非常にうれしい」とコメントした。

地域密着を掲げた地道な活動が、最高の形で今夏結実。若きヒロインの笑顔が、若武者ひしめく日本ハムを明るく照らす。【中島宙恵】