鷹の鉄腕がフル回転宣言だ。ソフトバンク森唯斗投手(29)が18日、点差や展開にかかわらず残り全29試合に投げる意欲を明かした。楽天戦(楽天生命パーク)は雨天中止となり、室内練習場で調整。左肘痛から復帰した守護神は「残り29試合、短期決戦のつもりで。もう負けられない。何点差でも、全部投げるつもり」と力強く話した。

4月30日に出場選手登録を抹消され、手術とリハビリを経て7日に4カ月ぶりに1軍復帰。故障による長期離脱はプロ8年目で初めてだった。「シーズンを振り返ってみたら僕の離脱から落ちていった」と語るように、チームは4月29日に首位とゲーム差なしの2位から現在は8ゲーム差の4位まで下げている。守護神として責任を痛感し、フル回転を誓ったわけだ。

復帰後はセーブ機会での登板はないが、4試合全て9回に投げて1安打無失点と安定感を発揮している。「疲労とかは言っていられないので。行けるところまで行きたい。直談判します」と覚悟をにじませた。今季はここまで17試合登板。プロ入りからの連続50試合以上登板は7年で途切れるが、逆転Vを信じて腕を振っていく。守護神の意気込みに工藤監督も「彼らの思いと僕らの思いは一緒。行ってもらうところは行ってもらう」と一緒に腹をくくった。【山本大地】