阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)に驚愕(きょうがく)の1発が飛び出した。2-1の5回2死一、二塁で見逃せばボールかという、中日笠原の高めに抜けた変化球を振り抜いた。快音とともに打球は高く上がり、楽々と左翼席まで3ランを運んだ。「2アウトから1、2番がチャンスメークしてくれたから、何としてもホームまでかえしたいと思っていたよ。最高の結果になって良かったね」。

6試合ぶりの1発は、来日3年目にして初の20号。7月9日の巨人戦以来、約2カ月ぶりに甲子園でホームラン後のパフォーマンス「ラパンパラ」を披露した。

この日は選手それぞれが「懐メロ」を選曲し、それを登場曲に打席に入っていた。マルテもいつもの曲とは異なるラテン調の曲をバックに打席に入った。日本ではなじみのない曲だったが、マルテは思い入れが強いのか、豪快なアーチにつなげた。

▼阪神マルテが今季20号本塁打。佐藤輝の23本、サンズ20本に次いで20本塁打が3人となった。阪神で20本塁打以上が3人は、04年の金本知憲34本、今岡誠28本、アリアス25本以来17年ぶり。球団最多は4人で、過去3度ある。76年=ブリーデン40、田淵幸一39、掛布雅之27、ラインバック22。79年=掛布48、ラインバック27、竹之内雅史25、スタントン23。85年=バース54、掛布40、岡田彰布35、真弓明信34。大山もこの日18号を打っており、36年ぶりに20本超カルテット誕生の可能性がある。