ヤクルト奥川恭伸投手(20)が、7回途中4安打1失点で初の2桁勝利に王手をかける9勝目を挙げ、チームに待望の優勝マジック11を点灯させた。

ヒーローインタビューでは「チームもこの週がヤマ場だと思うので、大事な初戦だったのでもう少し長いイニングを投げたかったです」と反省。それでも1失点に抑え、試合をしっかりとつくった。

7回は2死満塁で降板し、2番手田口に託した。「本当に申し訳ない気持ち。何とか抑えてくれって思いながら応援してました」。交代する際には「『本当にごめんなさい』『お願いします』って言葉ですね」と声を掛けた。

田口は代打糸井を三振に斬り「ヤス(奥川)がここまでつくったものを壊したくなかったので、何とかアウトを取るという気持ちで投げた結果が最高の結果になりました」と喜んだ。

▼ヤクルトに優勝マジック11が点灯した。2位阪神は残り13試合に全勝で83勝53敗7分け、勝率6割1分。ヤクルトは残り16試合のうち阪神戦4試合に敗れても他カードで11勝すれば78勝49敗16分け、勝率6割1分4厘で阪神を上回る。2位以下の5球団に自力Vがなくなり、M11が出た。現日程での最短Vは15日。

▼ヤクルトは19年が優勝した巨人から18ゲーム差の6位で、昨年はVの巨人から25ゲーム差の6位。ヤクルトは前回の優勝も13年6位→14年6位→15年優勝。過去に、前年最下位から優勝は15年ヤクルトまで7度あるが、2度やったチームはまだない。

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